始まりは突然と

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「実はな…」 興味津々な私達を見て 愉快なのだろう。 少しずつ話し出す。 「夜中の12時にな 電話がかかってくるんだって それを取ると 相手はこう言うらしい 'もうすぐ、会いに行くからね'って」 「どうせ噂でしょー?」 「そうそう! 山中、信じてんのー?」 少し怯えたように話す 山中に私達は からかうが山中は 怯えたような真剣な 目をして私達を見る 「しかも、しかも! 怪しく思って かけ直したら '現在使われておりません'って 言われるんだぜ?」 「ど、どうしたの?山中。」 「今日のあんた可笑しいよ」 ガタガタと震えながら 話す山中に私達は 気味が悪いと思いながら 話しかけると 私は山中に両肩を捕まれた。 「可笑しくねぇよ!噂は本当 なんだよ!」 「だって、電話かかって くるだけでしょ? 別に命が関わる訳じゃないなら 大丈夫じゃん」 「そうだよ、山中。 てか、由美の肩から 手、離しなさいよ!」 どれだけ私達が 言っても山中は 私の肩から手を 離さない。 逆に掴む手に力が 入っていく。 「痛いっ!山中、離して!」 無理矢理、私の肩から 手を離そうとすると 山中は虚ろな目で 私を見てきた。
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