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…………暑い
ぬるい風が頬を舐めて
体のダルさを増加させている
この暑い夏の真っ只中にオレはボランティア活動をしている
偉いと思った奴もいるかもしれないが
オレはやりたくてやっているわけではない
あの女に
付き合わされているだけだ
「お~いぃ。そっちは終わりましたかあ~?」
噂っぽい噂はしてないがちょうどやって来た。
「あともう少しで終わるから、残りの生命は殺さずに自然に返して自由に生きてもらおうじゃないか。」
因みにオレが今やっているのは草刈りだ
「それじゃあ、あと少し頑張って下さぁい~♪」
………聞いちゃいねぇ
この耳がタコの女は
御津川光香
と言って
オレとはかなり古い仲だ
簡単に言うと
幼なじみなんだが
恋愛ゲームだったらベッタベタの設定だな
とりあえず
光香と彼氏彼女の関係になることはないからな
ついでに
オレは
松川柳って名前だ
というか
色々と考えているうちに草刈りが終わった
さっさと日の当たらない涼しい所に行きたいので
道具などをパパッと片付けて
ちょっと古い感じの医院の中に入った
中に入ると先に光香がいて
その横に
この医院の持ち主である
木原佐登さん(おばさん)がいた
「お疲れ様です~。アイスはいかがですかぁ~?」
「おう、気が利くな。」
「木原さんがくれたんですよぉ~」
「ああ、そうなんですか。ありがとうございます。」
「別にそのくらいいいわよ。毎回やってもらってるし。」
中学の頃から
このボランティア活動を付き合わされていて
この木原さんとは仲が良い
「こっちの仕事が忙しいし、人手も足りなくてね。本当に助かったわ。」
「いえいえ。それじゃあオレ達はそろそろ行きますから。」
「えっ、もう行くの~?」
「ほら、今日はあれがあっただろ?」
「……ああ、あれかぁ~」
「あれってなんなの?」
木原さんが気になって聞いてきた
「いえ、ちょっと言いにくいことなんで。」
「そうなの?それじゃあ特に深入りはしないけど………」
「ありがとうございます。それじゃあ、また。」
そう言ってさっさと医院からでた
「それにしても久しぶりだね~。何年ぶりになるのかなぁ?」
「はぁ、めんどくさいことにならなければ良いんだけどな。」
夏のある休日のこと
これからめんどくさいことが
起こらないように
隣のアホをほっておいて
祈っていた
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