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ビー君の家は皆、
酒飲みだった。
私の家族は晩酌の習慣すらなかったので、
仕事でお酒を扱っていなかったら、まず敬遠しただろう。
「ナイト経験しててよかった。」心の中で呟いた。
2時間ほどで、
ビールの空き缶が並び、
お義父さんは
熱燗をつけて飲みだし、
お義母さんとビー君は焼酎を一本あけていた。
「おいしいワインがあるのよー♪」
お義母さんが持ってきて、
断りきれずどんどんつがれた。
そのうちに、
顔が真っ赤になり
ふらふらしてきて、
ついにはトイレとお友達という状況になった。
ビー君が「大丈夫?」と声をかけてきたが、
それどころではない。
胃の中で、
ワインやビールや焼酎が
一気に大運動会を始め、
頭はあがらずフラフラだ。
「あら!大丈夫かい?」
入ってきたのはお義母さん。
‥お義母さん!?
さらにパニックになる私をよそ目に、お義母さんは、
構わず
「吐いてしまったが楽よ!」
と私の口の中に指をぐいぐい突っ込み、ぐるぐるかき回した。
思わぬ展開に、
これは夢か!?と疑ったが、
もう耐え切れなくなった私は、なんと初対面で、
素晴らしくグロッキーな醜態を彼の両親にさらすこととなったのである。
これは、いくら夢であって欲しいと願っても、紛れもない事実であった。
さらに、それだけでは納まらず、そのまま寝床に運ばれた私は、枕元に新聞をひいたバケツと水を置かれ、出るものが無くなるまで、数回にわたってお義母さんに指をつっこまれ続けたのである。
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