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次の日、両親も一緒だった為、ビー君が入院している病院へはいつもより遅く到着した。
ベットに寝転んだビー君に話かける。
「調子はどんな感じ?あっ、うちの両親よ。」
「はじめまして。」
飛び上がってビー君はあいさつした。
その後20分程世間話をしたあと、私の母から話が切り出された。
「あのね、本当に申し訳ないのだけれど私たちの力不足で家計が回らなくなっててね‥この子が助けてくれるって言ってくれてるんだけど、やはりあなたとお付き合いしているわけだからそれが原因で喧嘩になってしまうのも望んでないのよ。だから今日はこの子の気持ちを理解してもらえないかと、お願いにきたんです。」
ビー君はしばらく黙った。
でた言葉は
「何の仕事ですか?」
「アイが広島へいくといったから、そこに便乗しようと思うの。」
「あぁ‥お水ね‥」
ビー君が水商売が嫌いだということは知っていた。
でもここで理解してもらえないのなら、別れは覚悟していた。
ビー君はしぶしぶ承諾し、
『一ヵ月だけ』との約束で私は広島へいくことになった。
帰ってからすぐにアイに連絡をとり、いついくのかを聞いたら「今日いくよ」と返事がきた。
ばたばたとボストンバックに詰めれるだけ服を詰め、財布には2千円、未払いで止まってしまった携帯を握り締めて出発した。
車で約10時間。
どんどん景色が変わっていく。
広島の福山へと到着。
全然知らない町。
不安が一気に襲った。
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