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《マジで!?》
めちゃくちゃうれしい。
飛び上がるほど嬉しい。
だが病み上がりの彼に、
こんなに無理をさせていいのだろうか‥
自分で帰ることも考えたが、
駅もわからないし、何よりお金もない状態。
全く何も考えず出てきた自分に呆れる。
仕事にいく時間になったが、
アイに具合がわるいから休むと伝え、ビー君を待った。
不安はつのる。
途中でまた病気が再発しないだろうかとか、道はわかるのだろうかとか‥
いろいろ考えた。
10時になった。
つながらない携帯が
これほど意味がないとは
思わなかった。
気持ちはぐるぐる回転しながら、まだかなぁとビー君をまった。
ちょうど10時半近くに、
足音がきこえた。
部屋の前で足音は止まり、
こんこんとドアが叩かれた。
ビー君だ!!夢じゃない!本当に来てくれたんだ!
ドアをあけたその先には、
「おまたせ」と笑うビー君がいた。
一気に涙が溢れ、
突っ張っていた気持ちの糸が
ぷつんと切れた。
今までにないくらい
本当にうれしかった。
逃げるようにアパートを出て、彼の自宅まで、長い距離を交互に運転を変わりながら帰った。
これを、ビー君は一人で運転して来てくれたんだなって、感じながら。
余談だが、アイは2ヵ月後帰ってきた。
その時に、家賃代金七万を請求され、折半じゃないのかと揉めた。
それきり不仲になり、連絡はなくなった。
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