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~放課後~
「うわー!なにこれ美味しそう!」
「紅茶風味のチョコチップクッキー。旅行のお土産、智亜気に入ると思って」
僕は今、ナギの渡したいものを受け取りにナギの家にいる。
美味しそうなクッキーもらっちゃいました♪
「ナギありがとう!じゃあ次は僕の家きて!」
「じゃーん!はいこれ」
「なに?」
「あけてあけて!」
僕の渡したいものとは!
「……梅干しのつぼ?」
国産梅干しがいっぱい入ったつぼです!
「・・・」
…あれ?僕、またやっちまった!?
「・・・うれしい、ありがとう智亜!」
うお!そうかそうか、抱きつくほど嬉しかったか!よーしよーし。
そう、何を隠そうナギは梅干しが大好物なのだ!
他にも、たくあんや野沢菜など漬け物系が大好き。
まったく、普段のクールさんはどこへやら♪
と、ナギを温かい目で見ていると
バーンッ
ドアが勢いよく開きました。
「・・・な、なに智亜に抱きついてんじゃクソガキー!!」
璃亜兄ちゃんのお帰りです。
「離れろ離れろ!」
「違うんだよ!この前璃亜兄がナギにってお土産買ってきてくれたでしょ?それ渡したら嬉しさのあまり抱きついちゃったの!」
「あの、ありがとうございます」
「ふん、まぁいつも智亜が世話になってるしなって思って買ってきたが・・・没収だ没収!!」
「そ、そんな…」
あら、しゅんってなっちゃった。
すると、
ピンポンピンポンピンポン…
あり得ないほどの速さでチャイムがなったかと思えば
玄関のドアが開き、ズカズカと階段を上ってくる音。
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