チアのフューネラル

episode0.5

「え？事務所を立ち上げたい？」
「はい。そのために魔界から来たんです」
「いや、意味わかんないんですけど」
「･･･まぁいいじゃないですか。この世界の人たちだけじゃなく、悪魔や天使も受け入れる事務所なんてここだけですよ！」
「･･･ちょっとまったー！悪魔も天使も受け入れちゃうの!?そんなことできちゃうの!?」
「はい、できますとも。魔界や天界ではランクがあって、一番権力があるのがＳクラス。噂では１～３人ほどしかいないと。それはなってみないとわからないんです。以下のランクもそうです

　　　Ｓクラス　１～３人
　　　Ａクラス　４～10人
　　　Ｂクラス　10人以上
　　　Ｃクラス　100人以上
　　　Ｄクラス　1000人以上

天界も同様ですね｣

「へー、そんなシステムが。で、ちなみにグレイは何クラス？」
「俺は、Ａクラスです」

「･･･めっちゃすごいじゃん!!え?マジ?え?ごめんなさいナメてました！じゃあＳまでもう１ランクじゃん!」

「･･･ナメてたんですか。まぁいいですけど、俺が狙っているのはＳクラスじゃなく、その上。魔界の頂点に立つもの、魔王の座がほしいんです」
「魔王･･･」
「魔王になるためにも父からの教えにならい、ここに来たんです。Ａクラスになると地上を行き来できる力が与えられます。Ａクラス以下の者は地上を行き来することはできませんが、地上にいるＡクラスの者とコンタクトをとることができれば、一度だけ地上に降り立つことができます。時間も限られているので留まることは不可能です。地上にいるＡクラスの者からＡクラス以下の者にコンタクトをとることもできます｣

「じゃあグレイがコンタクトをとってくれるってこと？」
「はい。天界からもできます」
「そうなの？あの僕、勝手なイメージなんだけど、悪魔と天使って仲良くないイメージなんだけど……」
「一部では仲が悪いです。俺たちのような変身できる悪魔と天使同士は仲が悪いというわけではありません」
「そうなのか…。てかどこに開く？どこか場所を借りて…」
「ここでいいじゃないですか」
「俺ん家!?」
「はい♪」

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