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「まじきもい。」
「とっとと消えればいいのに。」
「つか、なんで学校来てんの?」
これが私のクラスメート。
いつもどうり浴びせられる罵声、悪口。
うん、いつもどうり。
「おねえちゃん!」
私の妹。
「これちょうだい!」
私の宝物のぬいぐるみ。
嫌だ、それは私のもの。
「由美には必要ないでしょ?もう、中学生なんだから。」
私のお母さん。
由美、私の名前。
佐藤由美、これが私の名前。
ありきたり。
「え、でも・・・」
あげたくない。
それは私のもの。
誰にも、あげたくない。
なのに、
「う・・・うえええんっ!」
また始まった。
「ほら、お姉ちゃんなんだから、それくらいあげなさい!」
泣き出す妹。
怒るお母さん。
なんで、なんで。
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