◆ ママと過ごした毎日

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アタシたちは神奈川に住んでいるのに、都内に住む大倉さんはオフになる度に来てくれた。 来る度にメンバーの話をしてくれたり一緒に遊んでくれたり、どんどん『お父さん』になっていった そして、それはお腹の中の赤ちゃんが8ヶ月になった頃だった 土曜日の夜 朝早くからちょっと遠くにあるアウトレットモールに行ったということもあり疲れて3人でゴロゴロ寝転んでテレビを見ていた ピンポーン、とチャイムが鳴る。出るの面倒くさいとママ。しょうがなくアタシが起き上がったけれど、チャイムがしつこい。 ピンポンピンポン鳴らされっぱなし。 うるさいと思いつつ覗いて見ると番組収録だから会われへん、と嘆いていた大倉さん。 ドアを開けるといつもの笑顔。‥よりも気持ち悪いくらいのにやけ顔(笑)アイドルが、大丈夫なの?ってくらい 「あ、ただよしじゃん」 「大倉さんピンポンしつこい(笑)」 2人の言葉をてきとーに交わし、大倉さんは大きく息を吸った。 「やっと‥!やっと事務所説得できた!!!」 なんのことだろうって愛音とふたりでハテナマーク。 「響子さん‥待たせてごめんなさい。あの、俺と結婚してください!」 _
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