◆ ママと過ごした毎日

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プロポーズからは時が過ぎるのがとても早かった。 事務所を説得できたけれど、結婚のことはまだ知られてはいけない、ということで今まで通り別々に住んでいた。 ただ変わったのは苗字。 ママの家系の苗字から『大倉』に変わった。 大倉さんのことも、愛華は『忠くん』愛音は『たつくん』と呼ぶようになった。(なんかお父さんとは呼びにくい) そんななか、エイトのライブツアーが始まった。 ライブツアー 名古屋公演最終日早朝 ママの陣痛が始まった。 ただよしにはまだ言わないでいい。なんて苦しそうに言うママよりも愛華のほうが泣いてしまった。 陣痛は長く続き、3時間くらい経った頃やっとちゃんとした部屋に入って行った。 そこで、忠くんに電話することにした。 「もしもーし。もうちょっとしたらリハ始まるでー!」 「‥…。」 忠くんの声を聞いたら、安心して涙がいっぱい出てきた。泣いてしゃべれない愛華に代わって愛音が携帯電話を耳にあてた。 でも愛華もぴったりくっついてるから、声聞こえるんだけどね 「愛音だけど、」 「愛華やと思ったわー!やってこ「たつくん、赤ちゃん生まれるよ」 「‥えっほんまに?!」 「うん」 「俺そっち行かな「あほか!」いだっ!」 勢いで名古屋から来ようとしちゃう忠くん。は、一緒にいると思われるヒナちゃんにどつかれたみたい。 「たつ、まだ本番あるやろ!」 「でも俺、おとんやし。」 「気持ちわからんでもないよ。でもそんなんできんやろ‥」 「わかった‥。愛音、愛華も聴こえてる?」 「うん、どつかれたのも聴こえてる(笑)」 「んは、丸聴こえやん(笑)」 「たつくんいなくても母さんなら大丈夫だよ。ほら、強いし(笑)」 んは、なんて笑ってからすこし咳払いをした 「‥愛華、愛音。ごめんなぁ一緒に居れんくて。不安やろ?怖いやろ?今度会った時はいーっぱい甘やかしたるから、今日はお願いします!名古屋終わったらすぐ行くからな!」 うん、と小さく呟いた愛音からも涙がぽとぽとと溢れていた。 「っ忠くん大好きぃ!」 「たつくん、俺も~」 「なんや俺、めっちゃモテモテやん!んはっ幸せなおとんやわ~!俺もだぁーいすきやで!」 _
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