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‥さんびゃくろくじゅうごにちかぁぞくぅ~この…
「鳴ってるの誰の携帯~?」
‥あ、やばい。
急いでポケットからケータイを出したけど時既に遅し。
けーちゃん先生(28歳独身)が呆れた顔しながら近づいてきた
「お前の携帯か、大倉愛華(あいか)」と言うと同時に手のひらにあったケータイを奪い取られた
そう、鳴っているのはアタシのケータイである。
大倉愛華。双子の兄を持つ高校2年生。今はチャラ男疑惑浮上中なけーちゃん先生の授業中なのです‥!
「‥マナーモードにしといたんですけどぉ~」
「わかったから早くこの音楽を止めろ、うるさい」
今も鳴り続けるケータイ。クラスのみんなは静かにこっちを見ているから着信音の『365日家族』は余計に響くわけで‥
『 着信 忠くん 』
‥あ。ちゅーくんからだ。
「せんせー、電話に出ていいです「だめに決まってるでしょ~」
「いやマジで!絶対緊急だと思うんで!」
「だーめ」
「おとーさんやし!」
「え、って大倉くん!?」
「(笑)」
「ほんとに大倉くんなの?愛音(まなと)」
先生との言い合いをクラスのみんながクスクス笑い出したころ、ケータイの音楽が止まった。
「いや、俺らのおとーさんだから苗字は大倉に決まってるっしょ~?」
ケラケラ笑いながら双子の兄である大倉愛音は答えた。
けーちゃん先生はすこしだるそうに休み時間に職員室でのケータイの使用を許可してくれた。って言っても、もうチャイム鳴るけど(笑)
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