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「ぴぃは異動せぇへん?」
「今のままやって」
3月下旬、明日は離任式です。
「あ゛ー!でもぴぃが担任じゃなくなるんやったら行きたない」
「替わらんかも知れんやろ?行こうや」
駄々っ子なう!なのはアタシ。
クラス替えは無いんやけど、担任は替わってまうかも知れん。
それなら学校なんて行かんってまたへそ曲げてます。
「でも今日行かんかったら山ぴぃが担任最後の日逃すで?ええの?」
「良くない。行く」
やっと行く気になったアタシを
忠くんは「はよ着替えて来ぃ」って部屋に押し込んだ。
風雅を送った後の朝の大倉家はアタシだけがうるさい。
愛音は支度終わってニュース見とるし、忠くんはコーヒー飲んどるし。
着替えて身支度を済ませたアタシを愛音が引っ張って行く。
アタシが駄々こねたからいつものバスに乗れんくなって、次のバスを待っとる余裕なんて無くなってん。
遅刻を避けるために
午後から撮影を控えてる忠くんの車に乗り込んだ。
「たつくん早めお願いね」
「はーい」
愛音におにぎりとペットボトルのお茶を手渡される。
「いらん」
ぶーたれてるアタシにこの人はどこまでも大人だ。
忠くん以上にね‥(笑)
「これ誰が作ったかわかる?俺だよ、俺。感謝して食べなさい」
「はい‥」
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