◇ 春、出会いの季節

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全校生徒の拍手の中、壇上に上がっていく先生方。 ‥の中にぴぃがいなくて一安心。 けーちゃんも異動せんみたいでまたまた安心。 「小山先生も異動しないね」 「うん、よかった」 「あ、あの先生泣いてるねー」 「鼻水まで出とる(笑)」 「俺あの体育の先生好きだったのになぁ」 「えーアタシ嫌いや」 「俺もー生理的に無理」 「出た、大倉兄弟の共通感覚」 「‥有岡意味わからん」 「有岡ちょっと黙っておこうか」 「わっ、ひでぇ」 集会時は各クラス2列ずつで並ぶんやけど、そうすると出席番号5番のアタシと6番の愛音は隣同士になんねん。 有岡は3番やから、2列ではアタシの前。 3人で話してるのがお決まりのパターン。(山田は“や”やからもっと後ろやねん) 壇上に居った先生方が退場し離任式も終わり。 あとは教室に戻り、各クラスで先生の話だけ。 担任の山下先生大好きなアタシやけど、いっつも先生の話とかって聞かんねん。 でも珍しく聞いてたらこれやで? 「このうるさいクラスとも今日でさよならかー。平和な毎日が待ってるな(笑)」 ぴぃのこの一言でアタシのテンションが0まで下がったのは言うまでもない。 「はい先生それ禁句ー」 「え゛??」 _
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