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ラフな格好になってリビングに戻ってきた忠くんも加わり、みんなで大笑い。
改めて紹介されたのは仁くん。
なんかチャラチャラしててオラオラな外見。やけど話してみると結構普通。むしろばかっぽい(笑)
「あんなにヘタレだった大倉がパパになるとかすげぇな」
「ヘタレは今もやけどなー」
「ちょお、仁くん!亮ちゃん!」
「ふはははっ」
4人は昔からの付き合いみたいで見ていて面白い。
アタシはソファーに座って寝ている風雅の態勢をおんぶから抱っこに替える。
ここに来る前に買って来たお酒を広げ、ぴぃがさっきキッチンで作った焼きそばやら唐揚げやらもつまみながら大人たちの『宅飲み』は始まった。
そんな中、みんなの笑い声で風雅が起きた。
「風雅おはよう。ご飯食べよう?」
(寝てる時もやけど)風雅に興味津々な仁くんが近づいてきて頬をつつく。
「やめっ、あっちいけぇっ」
寝起きの風雅は機嫌が良くない。目に涙をいっぱい浮かべながら仁くんの手を振り払ってる。
「んふっ仁くん嫌われたー!」
「うるせぇ大倉!」
どうやら嫌われたらしい仁くん。
第一印象って大切なんやね!
ぴぃがアタシたちの夕飯用に作ってくれたパスタを食べて、風雅とお風呂に入る。
2人で髪を乾かしてリビングに戻るとさっきよりも酔っぱらってる大人たち。
「愛華こっち来ぃやぁ!」
「風雅、みんなにおやすみして寝よっか?」
酔っぱらい亮ちゃんは放っておいて風雅を寝かせることに。
風雅は忠くんの頬にチューして小走りで戻ってきた。
「おあすみ!」
────────────‥…
「あーち!あさ!」
風雅に揺すられて目を開ける。
風雅を寝かせるつもりが自分まで寝てしまってたみたい。
風雅を抱き上げてリビングと寝室を繋ぐドアを開けた。
「うぅ、くっさ」
テーブルの上にはたくさんの空き缶。そのまわりに転がって寝てるぴぃと仁くん、忠くん。ソファーで寝てる愛音。
亮ちゃんは帰ったみたいで居らん。
アタシの腕からずり落ちた風雅は仁くんの頬をぺちぺち叩く。
「おーい!おきろぉー!」
今年の春、1番に出会ったのは
仁くんでした。
第一印象は大切やで!
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