◇ 春、新学期

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15分遅刻してやっと到着した校門前。 「愛華ちゃん元気が出るおまじない教えてあげようか?」 「いい。どうせパーンでしょ。そーいうのいらん。じゃあ、いってきます!」 「いってきます。菊川さんありがとう」 「いってらっしゃーい」 「どうせって‥」 「あー!まうちゃんがぁ!(笑)」 いつの間に起きてた丸ちゃんに絡まれたけど今はそれどころやないねん! 下駄箱で靴を履き替えるのも省いて、外から体育館直行。 「3年A組担任‥」 ちょうど各クラスの担任副担任の発表してた。 静かに扉を開けて両手に靴を持ち、ソロリソロリと歩いて3年B組の列に近づく‥ 「3年B組、担任 赤西「な!んん‥」 思わず叫びそうになったアタシの口をすごい勢いで塞ぐ愛音。 兄貴ナイス!やけどアタシが叫ぶのも無理はないで? やって、3Bの列の前にこの前家に来てヘロヘロに寄ってた仁くんが居ったんやもん! 「あ、大倉だ(笑)」 アタシたちに気付いた仁くんが隣にいる副担任らしい若い先生に何か話している。 「お前ら新しい担任と知り合い?」 眠そうな山田に話しかけられる 「うん、まあそこそこ」 「ふーん。大倉っちって知り合い多いよな」 仁くんが担任ってか、先生だったっていうのがインパクト大きすぎてアタシは大事なこと忘れててん ‥ぴぃはどこの担任?(泣) _
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