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その子供は、目の見えない十三歳の女の子だそうです。 八年前に両親と死別し、親戚筋を転々とした後、叔母にあたる兄の妻が引きとったそうです。 莫大な遺産とともに。 「つまり、あなたはお金がほしいが、子供はいらない。というわけですね」 「ああ、そうだ。悪いか?」 兄は開き直っています。きっと心の奥底では都合のいい自分を咎めているのでしょう。 「別に、それでいいと思いますよ。少なくとも私は」
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