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ジャージ姿の兄は靴を脱ぎ散らかし、ずかずかと私の部屋に踏み入ってきました。 いつものことです。 仕方なく私はすでに胡坐をかいて座っている兄と、テーブルを挟んで反対側に座りました。 「それにしても、相変わらずだな。ホントに俺達兄弟か? 傍から見たら親子だぞ」 兄は今年で四十三歳、私は四十歳です。 しかし見た目では、兄は二十代後半に、私は六十代に間違われます。
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