7903人が本棚に入れています
本棚に追加
/127ページ
七里女バスで4番を背負うカナは、根っからのバスケ気質。
半年くらい前、三年の先輩を好きになった時も、当時同じ彼に片想いしていた隣のクラスの女子と、カノジョの座を巡り壮絶なバトルを繰り広げたこともあった。
偶然行き合わせたカラオケの店先でその子とビンタ合戦になって。
あの時はホント参った…
しかも、挙句には二人がいがみ合ってる隙に、全く関係ない第三者のよその学校の女の子が、先輩の彼女になっちゃった、っていう、絵に描いたみたいな結末だったし。
まあでも。
ある意味その剥き出しの闘争心があればこそ、女バスのキャプテンが務まってるんだろうなあ。
なんてぼんやりと考えてるうち。
数十分ほど待っただろうか。
暮れかけた街のコンビニの自動ドアの向こうから、早足にカナが戻ってくるのが見えた。
最初のコメントを投稿しよう!