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未だ渋い顔のトモカを引き連れ、あたしは月守整骨院の戸を押し開けた。
「あらぁ、カナちゃん、こんにちは。」
ふわり立ち込めるいつものハーブアロマの爽やか空気の中、施術通いですっかり顔馴染みになった受付の橋田さんが、穏やかに返してくれた。
「あら?あなたは?カナちゃんのお友達かしら?」
「あ、は、はい、すいません、カナの付き添いです」
橋田さんに尋ねられ、トモカが慌てて答えた。
「そうなのね?ご苦労様。しばらく待っててね。今日は水曜日で休診日前だから、少し混み合ってるの…」
橋田さんがまた柔らかく言いかけた時。
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