7.~ Side Minato-3 ~

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一瞬固まった主任の血相が変わって。 高く振り上げた右手をわななかせても、あたしは彼から目を逸らさずに睨みあげたままだった。 「この…女(アマ)…!」 呻くように言った主任の振り下ろされた手があたしの頭に伸びて、乱暴に髪を掴んだ。 子供の喧嘩以下の、信じ難いほど愚かな展開になってる事はわかってたけれど。 あたしは怒りに昂ぶった感情を抑える事が出来なかった。 自分が詰(なじ)られたり、謗られるのはいい。 でも、ジロちゃんの事を… 最愛の人のことを。 知りもしないのに、そんな風に侮辱されたことは、どうしても赦すことができなかった。 「最っ、低!!」 もう、上司だなんて意識も吹っ飛んでたあたしが泣き叫ぶと、主任は掴んだあたしの髪を力任せに自分の方へ引き寄せた。 「うるせぇ…辞めちまえ!」 そう耳元で囁かれた声は、背筋が凍りそうなほど憎悪に満ちていて。 そしてその直後、あたしの身体は談話室の扉に力任せに突き放された。 .
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