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怒りと悲しみとがない交ぜになって、感情のコントロールを失ったあたしは、会社の廊下をやみくもにフラフラとした足取りで走った。
けどやがて、激高に任せてなんてことしちゃったんだろう…って後悔がさいなみ始めた。
そしてその押しあがってくる想いと同時、身体に異変が起こったんだ。
違和感にあたしはゆっくりと足を止めて、荒げた息のまま目を細めて辺りを見た。
景色が歪んでいるのは、涙目のせい?
ちがう。
何か足元がぐらぐらして…る…
頭が重たく、て、…
強い倦怠感が全身を包んだかと思うと、目前に暗い帳が下りてきたみたいに、そのまますうっと意識を失ってしまった。
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