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するとやがてジロー先生の表情に再び柔らかい微笑が戻ってきて、
「ん。…庇ってる感じはないからそう大したことはないな。じゃ、呼ばれるまでちょっと待ってな。」
ってあたしを見てにこりとした。
「はい!」
ってあたしが返したら、それからジロー先生はとなりのトモカにも会釈してから、再び診察室に消えて行った。
「…」
あたしはまだボーっとしてるトモカの制服のスカートをくいっと引っ張ってその場にあった待合いのスツールにストンと腰を下ろして、それからヒソヒソと耳打ちした。
「ね?ね?めっちゃイケメンでしょ?」
「え…うん、まあ。…想像してたよりは。」
「あたしが足しげくここに通いつめたキモチ、分かってくれた?」
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