鬼塚 桃刀の人間観察

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「法が皮肉?そりゃまたなんで?」 大学生が質問する。男はふむ、と言ってサングラス越しに鋭いであろう眼光で大学生を見つめた。 「それはつまり、法が全てだって事になる、善人の行いが法として良かったのなら善人、その逆は悪人」 「ちょっと考えすぎだろオジサン」 「ほぅ、君には僕がオジサンに見えたか。残念ながら僕はまだ、社会一般的にオジサンと呼ばれる年齢ではないよ。漫画家になろうとしている若者がまだ、夢を持ち続ける年齢だ」 「あんた、名前は?」 「零域 全都(ゼロイキ ゼント)だ、だが社会一般的には、人に名前を聞く場合は君から名乗るべきだろう?」 「鬼塚 桃刀(オニヅカ モガタナ)だ、これでいいか?」 「最近の若者は活気があるな、生意気とも言うがな」
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