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「おはよー」
と、大きな声で後ろから走ってくるひとかげ…
太陽の光の反射でよく顔が見えない…。狭い路地、親と一緒に並んであるく、新品の制服を来て澄ました表情で横を過ぎていく、新入生。私にもこんな頃あったなぁっと懐かしそうに思う私。
私はもうあれから3年…
「いろいろとあったなぁ」
小声で口ずさんでた。
「なにいってんの?」
私の隣には幼なじみの 海(かい)がいた。
「俺、星奈におはよって言ったのに、なんで無視するんだよ」
海がちょっぴり怒り気味で言った。あれは無視をしたんではない、光で見えなかったのだ。まぁ、そんな理由を海に言っても聞くはずがない。
海は、昔からそうだった、自分がそうと思ったら絶対に意見を変えなかった。私は海を弟のように見てきた、そんな海ともいろいろあり、今思えば懐かしい思い出とも言えるだろう。
ひらひらと桜が目の前を通り過ぎ、ゆっくりと下に落ちた。
まだ、横でなにか文句を言っている海、そんなことをしている間にもう三年間、お世話になった駅に着いていた。
切符を買い、電車に乗り込んだ私は電車にゆられて、軽く目を瞑った。
今日の電車はいつもより空いていて、私と海は、隣同士でイスに座っていた。
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