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名は分からないが、なんだか俺と同質の空気を纏っている。
「まあ、そうなんだけどさ」
ゴキッ!
あ、肩が治った。
なんで脱臼の直し方を知っているのか気になるけど…聞かないでおこう。
何となく想像もつくし。
「あの、すいません」
あの中の誰にいってもどうにもならないだろうと思い、一番おとなしめの美少女に声をかけた。
「はっ、はい!なんでしょう!」
元気よく返事をしてくれた。
……かわえぇ。
「好きです。俺と付き合ってください」
「ふぇっ…、えぇぇぇぇ!?」
「なにいきなりナンパしてんだよ!!」
深夏につっこまれた。
「?何をいってるんだ?」
「へ?ナンパじゃなかったのか?それなら―」
「この状況で声をかけなければ俺じゃないだろう?」
「もっとひどくなってるからな!?」
「?」
いったい何をいってるんだ深夏は。
「あ、もしかして妬いてる?」
「へ?だれが?」
「深夏が」
「だれに?」
「俺に」
「わたしが鍵に感じるのは殺意しかねぇぜ?」
「またまたぁ、ほんとは妬いてるんでしょ?」
「いやぜんぜん」
「本当は?」
「ぜんぜん」
「ほんと―」
「でやっ!!」
「ぐはぁ!?」
痛烈なボディーブローが綺麗に俺に決まった。
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