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いつもの道をいつも通り歩く。
明日からまた“普通に過ごす”為にはどうすれば良いか……頭の中はそればかりだ。
いくら考えたところで良い答えなんて見つからない。
とにかく堂島達にこれ以上関わらないようにするしかない。
堂島達も僕のことなんか忘れてくれていることを願うしかない。
きっと僕が苛めの対象になれば、“友達”は“友達”じゃなくなるだろう。
皆自分が一番可愛いから。
火の粉を浴びるのは誰だって嫌に決まってる。
………須田は何で笑っていられるんだ?
あんな奴だとは思わなかった。
変な間の話し方。
変な発想。
もっと陰気な奴だと思っていたのに。
何を考えているかわからない奴だ……。
僕は帰り道で色んな思考を駆け巡らせた。
考えすぎて前をちゃんと見ていなかった。
ドン!
「あ、すいませ………」
そこまで言い掛けて、僕は異様な空気に包まれて口を接ぐんだ。
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