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はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……………………
「……何なんだよ…今日は………」
今日は本当についてない。…いや、ついてないだけでは納まらないくらい酷い日だ。
僕はただ、普通に生きたいだけなのに………。
僕は息を整えて、気持ちを落ち着かせる為に台所でよく冷えた麦茶を一杯飲んだ。
渇いた喉に冷たいお茶が通っていくのがわかる。
身体全体に染み渡る、祖母の手製の麦茶は僕に小さな癒しを与えた。
冷蔵庫に貼られた小さなカレンダーが目に入る。
「…ばあちゃん…俳句の日か…。」
祖母は元気な人で多趣味だ。
誰も居ない家で一人。
得体の知れない恐怖感を抑えるために、僕は家中の鍵を締めた。
窓も扉もすべて。
所詮気休めだとは解っていても、そうするしかなかった。
少し落ち着いて自室で着替えることにした。
ブレザーを脱いだ瞬間、内ポケットから何かが落ちたことに気付いた。
「なんだ?これ。」
それはDVDディスクのような円盤だ。
無地でどこのメーカーの物かも分からない。
何故こんな物が僕の制服から出てくるのかも分からない。
ただ一つ言えることは、僕の物ではないということだ。
僕は何気なく自分のPCにそれを入れてみた。
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