終わらない悪夢

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「この部屋には何も手掛かりになる物はない。」 「そうだね。次の部屋に行こう。」 次の部屋に行っても何もなく、その後二つくらい部屋に行っても何もなく進展はなかった。 だが、5つ目の部屋に入ると雰囲気は変わった。 その部屋は全てが血の色に染まっていた。 匂いも酷く臭かった。 パッと見ても死体はない。 なのに血の臭いがした。 自分の中の警戒心は最高だった。 以前に似たような部屋に入ったことがあった。 だが、その時とはシャレにならないくらいやばい部屋と言える。 「ねぇ…この部屋何かおかしいよ…」 「だが…何か手掛かりがあるかもしれない。」 「健太!ここはやばいって!」 奏子も肌で何かを感じたらしく、俺に訴えかけてくる。 俺だってこんな部屋に入りたくない。 だが、手掛かりがありそうな部屋を見逃すわけには行かない。 「とにかく入るぞ。」 部屋に入ってみると血は固まっていた。 誰かの部屋のようだった。 ベッド、机、クローゼット、道具などのすべてが血が付いていた。 触りたくないが調べないと始まらない。 「健太…引き出しの中にファイルがあったよ。」 「見せてくれ。」 ファイルの中を見ると資料は血に染まってはいなかった。 染まっていたら…読めないしな。 読んでみると新たな化け物についてだった。 内容は要所だけ理解した内容はこうだ。 地下には飼っている被検体がいる。 名前はブラッドシャワー。 人型でオカルトと科学の最高の化け物。 出会ったら逃げる以外はしない方が良い。 特徴なのは自分の血を相手に掛ける。 ブラッドシャワーの血は硫酸並に溶け、肌に掛かれば毒で全身麻痺で動けなくなる。 非常に危険な化け物な為に厳重な檻に入れてある。 そのために全研究員は絶対に管制室に勝手には入らないこと。 管制室には檻を解除するための装置があるからだ。 「ブラッドシャワー…まさか脱走なんかしてないよな。」 「どうしたの?」 「この資料は見てみろ。」 七海と奏子は見た。 すると二人とも酷く怯えた表情になった。 「何なのそれ…」 「わけがわからないんですけど…」 とにかく俺達は探索を続けた。 だが、特にほかの資料はなかった。 あったのはクローゼットにあったアサルトライフルくらいだった。
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