終わらない悪夢

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「わかった…二人共必ず生きて合流してよ!」 七海達は走って逃げて行った。 「さて…ブラッドシャワーと戦わないといけないのか。」 「健太さん…別に勝つ必要はないんです。相手の足を一時的に止めれば良いと思います。」 「簡単に言うけど…やるのは大変そうだよ。」 ブラッドシャワーは早速こちらへ血を飛ばしてきた。 俺はバックステップをして避けた。 御桜さんも同時にバックステップをしていた。 そして飛び散った血が付いた場所は溶け出したのだ。 「危ないな…だが!」 俺は猟銃を相手の頭を狙って撃った。 「チヲクダッ…」 相手の口に当たるとその部分は砕け散り辺り一帯に拡散した。 「やったのか?」 「油断しないで下さい!」 次の瞬間、ブラッドシャワーは間合いを詰める為に6mはあった距離をジャンプで詰めてきた。 「こいつ…!」 「この距離なら!」 御桜さんはショットガンを相手の顔面に放った。 近距離で放たれたショットガンの威力は凄まじいものになり、相手の顔は飛び散った。 「やったかはわからないが…今の内に逃げよう!」 「そうですね…今なら相手は動きが鈍くなっているみたいですね。」 ブラッドシャワーの動きは鈍くなっていた。 ただ、頭がなくなっても動いている辺り化け物である。 そして俺達はその場を離れる為に走り出した。 しかし予想外の動きを相手は見せてきた。 また距離を詰める為ジャンプしてきたのだ。 その後は距離がなかなか離れることはなかった。 なかなか距離が離れることはできない状況になった。 離れては近づき、離れては近づきの繰り返しになっていた。 正直な所このままではこちらの方が体力的な問題で負けそうな感じだった。 「くそっ!どこまでついて来る気なんだよ!」 「このままじゃ時間の問題ですね。」 どうする俺…考えろ 。 顔…というか頭をぶっ飛ばしたんだ。 そもそも何を基準に追いかけているんだ? ひょっとしたら音か? もしそうならば止まって静かにすればいけるかもしれない。 「御桜さん!あいつが次ジャンプしたら止まって下さい!」 「何故ですか!?死ぬ気なんですか!?」 「頼む!賭けに勝てば奴は俺らを見失う!」 「…わかりました。」 そしてブラッドシャワーが次ジャンプする瞬間、俺たちは止まった。
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