終わらない悪夢

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そして俺は探索をしていると驚きのものを見つけた。 それは七海達の遺体だった。 意味がわからなかった。 そこに倒れていたのは間違いなく七海、幸太、奏子、百合川さんであった。 「あぁっ…アアァァァァァァァァッ!」 俺は悲鳴を上げた。 こんな声を上げていたら化け物共に見つかるだろう。 だが…声を出さずにはいられなかった。 そして次の瞬間、ズブリと背中に何か刺さった。 それは何か。 間違いなくナイフみたいな凶器が背中に刺さったのだ。 「んなっ…」 「うるさいですよ。健太さん。」 これはこのタイミングで御桜さんに裏切られた。 何故かは理解できない。 でも確かに背中に刺されたのだ。 「あっ…」 「今までありがとうございます。ではさよなら。」 痛みはあまりしなかった。 俺の意識は徐々に薄れてきた。 これが俺の人生なのか。 「七海…」 俺の意識はそこで途絶えた。 「…んっ、ここは?」 目が覚めるとベッドの上で寝ていた。 今のは夢だったのか? 「健太さん、いつまで寝てるんですか?」 「ん?あぁ…」 あの後俺は休憩部屋に着いたんだ。 皆と合流した後眠気が差して寝ていたんだ。 それにしても酷い夢を見た。 「しかし…この館からいつになったら出られるんだ?」 「脱出ルートを見つけるまでですね。」 「そうだよな…」 俺は体を起こし、他の仲間を確認した。 「全員いるか。」 「今気づいたのですが、携帯が使えるなら外にも連絡は取れるのではないでしょうか?」 「そういえばそうだな。」 俺は試しに家に電話を掛けてみた。 プーップーップーップーッ。 駄目だ掛からないな。 「どうですか?」 「駄目だ掛からない。」 どうなっているんだこの館は。 「やっぱり自分達で脱出するしかありませんね…」 「そうみたいだな。さて…皆でこの部屋を出よう。」 そう言ってベッドから出た。 「そうですね。この部屋には手掛かりもないみたいですし。」 「健太!この壁何かおかしいよ。」 「どうした幸太?」 俺は幸太が言ったおかしい壁を調べてみた。 「確かに何かおかしいな。」 理由はその壁は他の壁より柔らかいのだ。 「どうする?」 「ちょっとどいてろ。」 俺は壁に蹴りを入れた。 すると壁は崩れだしたのだ。
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