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遊園地を後にして、織池を家まで送り届けてから部屋に帰ると、ガキが一人上がり込んでいた。
「おかえりハルちゃん」
「どうやって入ったバカリン」
「椿季ちゃんに合鍵を借りました」
「チッ、あの馬鹿余計なことを」
このガキは夏琳、確か小六のはずだが、低学年――下手したら幼稚園児に見えるショタっぷり。
そういや親子に間違えられたことがある、畜生。
夏琳の話に出てきた椿季は俺の二つ下。
共に従兄弟だ。
「楽しかった?遊園地」
待て。
「何で俺が遊園地に行ってたことを知ってんだ」
自分も連れていけ、と言うことが容易に想像できたので、夏琳本人にはおろか椿季にも言ってないのに。
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