魅惑の化学準備室

Class 1 実晴の食生活

うーん……。

「うーんそうかぁ。そういうことなら実晴先生、お邪魔するのも野暮なのでまた今度にします」

と、カウンセラーは自己完結して去って行った。

そういうことってどういうことだ？

別に昼飯くらいいいんだが。

ま、いいか。

鐘が鳴り、生徒たちがワラワラと廊下に出てくる。

「あ、先生！今日の授業も実験やる？」

「普通の教室でどうやってやんだよ。今日はなし」

「えー！」

「悪いな、化学室今使えねぇんだ」

正確には化学準備室が。

論文資料で散らかりすぎて、生徒の実験用のプリントやら何やらが埋もれてしまったのだ。