学院への入学

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「お気の毒に。性別変換魔術とか使えないの?」 「使えれば真っ先に習得するわ。俺が貰ったのはあくまで才能。何でもありのとんでも能力じゃねぇ」 「神様…………相当アンタの事嫌いなのね」 「言うな…………それより隠し通路の確認するぞ」 この部屋唯一の家具であるタンスを動かし、後ろの壁に手を当てる。そこから魔力を送ると、白い光と共に扉が現れる。 扉を開くとあら不思議、女の子らしいセリアの部屋が目の前に。 「うしっ、問題無し」 「にしても不思議な素材よね。マテリアル……だっけ?」 「特殊マテリアル、魔力に反応し記憶した形に戻る魔鉱石だ。魔力を込めて触れればこのように扉になる。緊急時の為のだ。いざとなったら叫べ。すぐ駆け付ける」 「それは……良いけどさ……」 「なんか問題あるか?」 「…………アンタが夜這いしてきそうで怖い」 なるほどそう来たか。つか信用無いな俺……普段の言動からして当たり前の反応か。一応弁解しとくか。 「失礼だな。俺は同意の元でしかせん」 「なら問題ない。いざと言う時よろしく!」 「了解。んじゃ部屋戻って荷物整理しとけ。俺は出てくるから飯は各自な」
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