学院への入学

24/31
前へ
/56ページ
次へ
午後11時50分、俺は夜の学校を歩いていた。 夜の学校というものにはなかなかの迫力があるものだ。普通の学校でも何か足に来るような感覚がある。 だが俺が今回言っているのはそんな心霊関係ではない。 俺がヒヤヒヤしてるのは闇に潜む魔術トラップだ。四階から潜入して三時間、俺は18回死にかけている。 恐らくは不審者用のトラップなんだろうがえげつない。 串刺し、押し潰し、丸焼き、水責め、切り刻み、エトセトラ…… 俺じゃなきゃ死んでたよ、うん確実に。だって魔法陣フル活用だよ。もう魔力が無くなりそうだよ。 ちくしょう、二度と夜の学校には入らんぞ。 命からがら目的の場所、理事長室に辿り着いた。 一応きちんとノックをしてから中に入る。途端に俺に向かい殺気が放たれる。 とりあえず正面に魔法陣を発動して、防御をしておくと魔法陣に誰かがぶつかる。 「グハッ!!」 ぶつかったのは女か。普段なら喜ばしいが残念ながら今は気が立ってる。だから、容赦する気は無い。 「邪魔だよ」
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

288人が本棚に入れています
本棚に追加