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午後11時50分、俺は夜の学校を歩いていた。
夜の学校というものにはなかなかの迫力があるものだ。普通の学校でも何か足に来るような感覚がある。
だが俺が今回言っているのはそんな心霊関係ではない。
俺がヒヤヒヤしてるのは闇に潜む魔術トラップだ。四階から潜入して三時間、俺は18回死にかけている。
恐らくは不審者用のトラップなんだろうがえげつない。
串刺し、押し潰し、丸焼き、水責め、切り刻み、エトセトラ……
俺じゃなきゃ死んでたよ、うん確実に。だって魔法陣フル活用だよ。もう魔力が無くなりそうだよ。
ちくしょう、二度と夜の学校には入らんぞ。
命からがら目的の場所、理事長室に辿り着いた。
一応きちんとノックをしてから中に入る。途端に俺に向かい殺気が放たれる。
とりあえず正面に魔法陣を発動して、防御をしておくと魔法陣に誰かがぶつかる。
「グハッ!!」
ぶつかったのは女か。普段なら喜ばしいが残念ながら今は気が立ってる。だから、容赦する気は無い。
「邪魔だよ」
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