学院への入学

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「貴女の魔力は強大、しかも存在しない魔法(ノーバディ・マジック)の所持者です。感情の起伏で魔力が溢れ出す。その対策ですよ」 存在しない魔法(ノーバディ・マジック)。いわゆる「昔こんな魔法があっただろうな」と言われている魔法。机上の空論と言っても良い。 例えば火の魔法。何処ぞの作品に出てくる妖精の尻尾の名前なギルドの魔導士のように火を吹き、火を吸収する魔法は昔の文献にも書かれている。 だが習得法は分かってはいない。あくまで使っていた者がいたというだけで習得法は書かれていないのだ。 こうした魔法は存在しない魔法、ノーバディ・マジックと呼ばれている。 この大半が感情にリンクしており、怒りなど感情の高ぶりで魔法が強くなるものらしい。 まぁ俺が使っていた魔法、「術式創造」も確かにそうだが…… 「だからって封印する事無いだろ。ちょっと腹立つぐらいじゃ別に魔力が漏れたりもしないし」 「我々の目的はセリア姫の護衛。貴女の力の片鱗が誰かに見られて姫の存在が知れるのは避けたい。主な護衛はアイシュ団長に任せて、貴女は補助に回ってください。ただし、緊急の場合はこれを」
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