第三章

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走っても走っても景色が変わる事はない どこを見ても光が無い 辺り一面真っ暗闇だ 鈴華は目を失った感覚に陥っていた どれだけ走っても不思議と疲れる事はなかった 自分が走っているのかすらも分からなくなっていた 「…パパ。…ママ。」 すると突然二つの光が現れた 今にも泣き出しそうな顔をしていた鈴華の表情が一変して、笑顔に変わる 二つの光は二人の人間を形作った それは白衣を着た若い男女だった 鈴華に背を向けてそこに立っている
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