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「さて、次はこっちだな」
残りの一つの扉を開ける。そこはコントロールルームで、大きなモニターなどが設置されている。地下五階の中で一番大きな部屋で、藤原はしばらくモニターに見入っていた。
モニターに人が映り込み、藤原はその人物を注意深く見た。見た目は特殊部隊のようで、顔は見えないが男だろう。しかし、何か様子がおかしい。
「なんだあれは。とにかく行ってみるか」
コントロールルームからさらに先に進む。先ほどモニターに映っていた通路があった。あの特殊部隊の男が居るかもしれないので、藤原は慎重に進む。
「普通じゃなかったな。気をつけないと」
通路の曲がり角で気配を読み、敵を探る。視界に入る敵は居ない。しかし、どんな罠があるやもしれない。壁を背に、ゆっくり歩を進める。そして、ついに実験室と書かれた扉を見つける。もしここがモニターに映っていた部屋だとしたら、中にあの男が居るだろう。
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