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「あれ?あれれ?おっかしいなぁ。
その髪と瞳、絶対にそうだと思ったのにな。
襲い来るモノをまるで魂を抜き取ったかのようにあっという間に殺すと噂の死神君に」
……俺の可能性が高いな。
だとするとまた別の渾名が付いてたのか。
ちっとも嬉しくないが。
「この研究施設は何が目的で作られた?」
「無視!無視なのね。でもいいよ答えてあげる。
ここは戦力を増やす為の機関なんだよ!
アタシは好きに人間の体も魔物の体もいじくって、お金も貰える。
サイコーのお仕事!隅から隅まで調べ尽くしてあげるから死神君もどうかな?」
「何の目的でそれをやる?」
「ん~アタシはそんなのどうでもいいのになぁ。
それより、死神君!さっきの答えは?」
こういうのは一々相手にしない方がいいと聞いた。
そして、自分の興味あること以外は重要な機密だろうが簡単に話す奴が多いと。
幸いな事にこいつもそういうタイプだったらしい。
「先に答えろ」
「しょーがないなぁ。確か、“表”と“裏”をひとつにするって話だったよ!」
教えてくれたのはいいが、あまりにも想定外の答えに頭がついていかなかった。
それが引き起こす長所も短所も思い浮かばない。
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