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時刻は午前六時頃だった。
外はまだ薄暗い。
タキオは自室の窓を開けた。
窓の外は、ベランダになっている。
さらにその下が、瓦屋根になっていた。
窓を閉めて手摺りに足をかけた。
屋根の上に降り立つ。
滑らないよう、かつ物音を立てないよう、擦り足に近いような状態でそっと進んだ。
軒先まで来ると、慎重に階下の庭を覗き見た。
誰もいない。シンとしている。
それを確認すると、まずは右手に持っていた、授業で必要な教科書や筆記用具が入ったバッグを投げた。
庭に落ち、ドサリと音がする。
続いて自分も飛んだ。
高さは三メートルあるかないかだ。
高いが、飛べない高さではない。
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