第一話 父と軍隊

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7月5日 07:29  チク…チク…チク…ピリリリ!ピリリリ!ピリリガチャッ…  「あ~、眠たい」  男は目覚ましを止めてあくびをしながら言った。  この男の名はヒセ・タイル。  中学校を卒業して、高校に入らず、父の仕事をすることになった。  この日、その仕事を見に行くことになっている。  ベッドから降りると、反対側のベッドで弟がのびをしながら座っていた。  弟の名前はヒセ・フェイク。  「おはよう」  目頭をかきながら俺は言った。  「おはよ」  弟はそう言って立った。  階段をおりてまっすぐ洗面台に俺は向かった。  顔を洗ってリビングに行った。  「おはようさん」  父であるヒセ・ランフェルが言う。  「おはよう」  続けて母、ヒセ・ユウカも言った。  机の上に料理が並び、それを父がパクパクと食べている。  「いただきます」  俺はそう言いながらイスに座って食べ出した。  「いただきま~す。」  弟も食べ始めた。  これがいつもの日常風景である。
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