第一話 父と軍隊

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 「すごいな~」  俺は口を開けながら言った。  すると門がゆっくり開き始めた。  「どれどれ」  門の隙間を見てにやけながら言った。  門が完全に開き、車がゆっくりと動き始めた。  基地の中には声を出しながら集団で走る者、丹念に戦車をふく者、いろいろな人がいた。  「あれを見てみろ」  父は並んだ四台の細長い兵器を指で指して言った。  俺は口をとがらしながら見た。  「あれは巨細マシン・クレバスって言うんだ。先端にマシンガンが二つ付いている」  「へ~」  口を開けながら言った。  すると前から男が三人歩いてきた。  「降りるぞ」  父はそう言って車を降りたので俺も降りた。  「おはようございます。」  父が敬礼をしたので僕もした。  「おはよう」  見るからにお偉いさんの姿をした男が話しかけた。  「お前がランフェルの息子か」  「はい」  緊張していたのか声がうらがえってしまった。  「名前は確かタイルとか言っていたな。」  男は父を見て笑った。  「はい。」  父は照れながら言った。  「俺は第一局デゾン・ギーパー中佐だ。よろしくな」  「こちらこそ宜しくお願いします。中佐」  「ああ、ではお前の配属される部隊のところに連れて行こう」  「お願いします」  改めて敬礼をした。
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