177人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は自分の定位置の椅子に座り、朱希に声を掛けてみた。
「朱希、今日はなにして遊ぶ?」
「……」
ふざけた事を言ったから無視されてしまったか。
まあ、仕方ないよな。
なんて思っていたら、朱希は読んでいた本に栞を挟み。
「ちゃんと生徒会の仕事をしなさい。仮にも副部長でしょあなたは」
呆れながらも彼女から返事が返ってきた。
ちょっと嬉しい。
基本的に無言が多いからな朱希は。
「そうだな。じゃあ副部長の仕事をするか」
俺のこの言葉に隣に座って居た、朔夜が驚きを見せた。
「珍しいわね。アンタがそんな事言うなんて」
「そうか? いつも副部長の仕事してるだろ?」
「はぁ~? 何言ってんの? 貴様は基本的に喋ってるだけでしょう」
その言葉に俺は驚きの顔を朔夜に向けて、
「朔夜、お前が何を言ってんだ? 俺の仕事は会長弄りだろ!」
自信満々に言ってのけてやる。
すると朔夜はジト目で俺を見て、
「死ねバカヤロー!」
言い終わるとむっとした顔をしてそっぽを向いてしまった。
そんな朔夜の仕草を不覚ながら可愛いと思ってしまう。
最初のコメントを投稿しよう!