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その女子生徒は俺が知っている奴だった。
彼女の名前は睦月朔夜(むつきさくや)。
同じ生徒会の仲間にして会長。
なんでそんな彼女が自殺してしまったのだろう。
……考えても分からなかった。
俺はその場に膝を付き、ただただ屋上から彼女を眺める。
気づけば自然と涙がでていた。
あたりまえか、だって俺は彼女が好きだったんだから。
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「てな事が昨日あったんだ」
俺は隣に座って居た、生徒会長の睦月朔夜に笑顔でそう言ってのけた。
そんな彼女は肩をプルプルと震わせて、
「そんな事あってたまるかぁぁぁぁああああああ――――――――!!」
言いながら、朔夜は俺の頭を思いっきり叩く。
なんとも素晴らしい音が生徒会室に鳴り響いた。
「めちゃくちゃ痛いな。コブ出来るかもな」
「出来ろ! そして貴様が死ね!」
「酷くないか? 面と向かって『死ね』とか言うな。せめて妄想で殺せ。俺みたいに」
俺は不適な笑みをこぼしながら相手にそう言ってのける。
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