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あれから笑歌が朔夜をなんとかおだめて今は至って普通に会話している。
俺は悟と何気ない世間話をしていて、朔夜と笑歌は勉強をしていた。
「てかさあ、蛮ちゃんは僕が何か楽しい事ない? って言うと必ず妄想話で会長を殺すよね?」
悟のその言葉に俺のとなりに座って居た朔夜が指差すようにシャーペンを俺に向けて。
「そうよ。なんで事あるごとに私を殺す。不快だわ」
「いや、だって楽しいじゃん」
さも当然の様に言ってのけると、朔夜は俺のおでこをシャーペンの端で突き刺す。
「痛てぇ。これめちゃくちゃ痛てぇ。穴空いたんじゃねぇか?」
「チッ、脳まで突き刺さんなかった」
「死ぬかも、めちゃくちゃ痛い……。笑歌、死んだら朔夜を恨め。……あ~、視界が黒くなってきた。死ぬんだな俺……」
言いながら、机に突っ伏す。
そんな俺を見て、今にも泣きそうな声で笑歌が言う。
「蛮兄さん、私と兄さんの子は残念だけどおろすわ。父が居ない子を育てる自信がない、ごめんね兄さん。およよ」
『およよ』って……初めてナマで聞いたぞ。
てか、このボケにはノるしかないだろ。
俺は今にも生き絶える感じで笑歌に言う。
「バカ……おろすな……俺とお前の子だろ。はぁはぁ、産め」
「『はぁはぁ』とかキモ。なに興奮してんの? マジでキモ」
この展開でその回答がでるとは……朔夜、コイツはただのエロスだ。
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