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朝、学校に着いて早々事件がおきた。
事件と言っても些細な事。
学校に着いて下駄箱を開けた時、我が目を疑った。
下駄箱の中には一通の手紙が入っていた。
上履きの上にポツリと置かれた手紙が……。
俺はそれを手に取ろうとした時。
「おっはよー!」
聞き覚えのある女の子の声が聞こえたと同じ、バシっと割りと強く肩を叩かれた。
体に力をいれてなかった俺は見事下駄箱に顔をぶつける。
割りと痛い。てか、軽く目が覚めたぞ。
「うわっ! 朝から下駄箱にキスとはもはや貴様は人を越えるか!」
意味が分からんわ。
俺は溜め息にも似た息を吐きながら相手を見て。
「朔夜、これには深い訳があるんだ。1から10まで説明して欲しいか?」
俺の言葉に朔夜は軽く指を顎にあてて、
「う~ん、なんか面白そうだから聞かせろ」
「だが断る!」
「なっ!」
悪いな朔夜、朝は低血圧で放課後みたいなテンションになれない。
なので正直からかうような事はなにも浮かばない。
俺は彼女から目を離し、上履きの上にある手紙に視線を向けた。
これってアレだよな。……言わゆる『ラブ』が付くやつだよな。
はっ! もしかして果たし状か! なんて事はないか。
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