悪阻(つわり)

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大抵の妊婦は、妊娠した喜びも束の間、すぐ悪阻(つわり)という嫌なものが始まります。 原因には諸説あるようで、妊娠すると産み出されるヒト絨毛性ゴナドトロピンというホルモンの影響だとか、体内がアルカリ性から酸性になるからだとか、心的要因だとか…色々言われているようです。wikiに依るとね。 最近はテレビドラマであまり観なくなりましたが、気分が悪くなって洗面所に駆け込んでオエーッとか。食べ物の好みが変わったりとか。無性にあるものが食べたくなる衝動とか。何か食べていないと気持ち悪いとか。悪阻の症状は様々。 離島に嫁いでいった私の友人は、とにかく何か食べていないと気持ち悪くなる「食べ悪阻」になり、家に遊びに来たときも出したお菓子には手をつけないで、ひたすらプチトマトを食べていました。 プチトマトは気持ち悪くならないんだとか。 母は私を身篭っていたとき、お米の炊ける匂いで気持ち悪くなったと言っていました。あと、魚焼きグリルの匂いが嫌だったとか。 悪阻は酷いと脱水症状を引き起こし、入院になります。 私が一人目の妊娠中に切迫早産で大部屋に入院していたとき、悪阻の症状が酷くてろくに食べられず、入院してきた子がいました。 一人目の妊娠のときにお世話になったのは、不妊治療で有名な病院です。 1階は不妊外来。2階は産科外来と日帰り手術患者の入院部屋、切迫流産患者の入院部屋があり、3階は不妊治療手術患者の入院部屋、4階は出産と切迫早産患者の入院部屋になっていました。 その子は本来2階に入院するんですが、ベッドの空きがないという理由で4階にやってきたんです。 朝昼晩の病院食には気持ち悪いからと言って殆ど手を付けず、少し調子の良いときだけフルーツを貰って食べてましたね。 彼女以外は切迫早産入院で、朝昼晩のご飯だけが唯一の楽しみという妊娠後期の妊婦ばかり。 なので、いつも気持ち悪い気持ち悪いと言って殆ど食べていない彼女は本当に気の毒でした。
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