†編入生†

4/25
前へ
/40ページ
次へ
「俺の学校、県No.1の『月華』っていう族の奴らが通ってるから、普通とは言えないし、女子生徒は凜だけなんだよ」 最悪… 女子一人ってところはまだ耐えられる。けど…よりによって不良校かよ…しかも、族の奴らが通ってる… もう族の世界には関わらないって決めたのに… 「まぁ、そういうことだから。ちなみに今日からだから、急がないと遅刻だぞ。じゃっ」 そう言って部屋を出ようとする蓮兄 …って、今日からぁ!? 「えっ、ちょっとまって!カツラって、ちゃんと傷隠せるやつ?」 あっ、ちなみに傷っていうのは、あたしが『紅き蝶』を抜けるきっかけになった事件のときにつくった傷なんだけど、左目の少し上くらいから頬にかけて、ナイフでザックリ斬られちゃって。 その時の跡なんだけど、眼帯じゃ隠しきれないから、前髪で隠してるんだ。 ただ、斬られちゃってた左目は失明しちゃったし、傷口を縫ったから左目はもう開かないんだ… …って、今はそんなことより 「どうなの」 「あぁ。ちゃんと傷と赤髪が隠せるやつだから。 それから、学校来たら俺のとこ来いよ~」 バタン 「ハァ…しょうがないか…」 そう言って、あたしは着替えだした
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

107人が本棚に入れています
本棚に追加