第1章

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―――思えばこの瞬間、 私は“恋”に 落ちてしまったんだろう。 話したこともない彼に。 もっとよく見たくなった私は 少し窓に身体を寄せる。 彼の服装を見た瞬間 私の心臓が ドクン と大きく脈打った。 「…………同じ高校。」 普通ならば この甘い恋を予感させる 素敵な展開に 喜んでいるはずである。 しかし、 私の心の中は 苦い想いで満たされ また、涙が頬を伝った。    
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