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『ふぅ…熱いじゃねぇか……』
季節は夏、太陽は燦々と輝き、若い恋人達を熱くさせるが、道路警備員をしている男には容赦なく照り付ける。
『よし、休憩して良いぞ!』
道路警備員の監督が皆に伝えるが、この暑さにやられたのか返事は返って来なかった。
『おやっさん!昼飯行きましょうよ!』
汗を拭いていると、二十歳を過ぎたくらいの同僚が話し掛けてきた。
『はぁ…真也、何度も言うが俺をおやっさんと呼ぶなよな…』
おやっさんと呼ばれた男は、真也にそう言って頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
『なっ!ちょ、おやっさん…髪型が可笑しくなったじゃないですか!』
もう…と、髪をイジりながらおやっさんと定食屋に歩いて行く。
店に2人は入ると、ざるそば二人前を頼み煙草に火を点けて話し出した。
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