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彼女は大変困っておりました。
今彼女の目の前には
見目麗しい男性が二人。
一人は同じ会社の営業部の課長さん。
そしてもう1人は
その課長を壁際に追い込んで頭の両側に手を着き
課長の唇に自身のものを重ねている
つまり、キス、している
王子様――のような金髪に青い目の外国の方。
それは彼女がいつもと同じように
住んでいるマンションから出勤しようとした朝。
iPodからはテンションを上げるために選曲した
ロ●キーのテーマ曲。
エントランスの自動ドアをくぐりながら
さぁあの部分を歌い上げようとしたそのとき――
彼らが目の前に現れたのでした。
呆然とする彼女こと
遠藤芽衣子(26)曰く
えーっとこれは異世界トリップものなんですね?
分かります分かります。
とのことでした。
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